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疾患disease

陰のう水腫

精巣(こうがん)の周囲に液体がたまって陰のう(たまのふくろ)がふくらんだ状態を言います(図矢印)。
生まれたばかりの男の子ではよく認めます。
おなかの中は腹膜と呼ばれるうすい膜でおおわれていますが、この腹膜が生まれて来るまでは陰のうまでつながっています。
生後はおなかと陰のうの間のつなぎ目が自然に閉じて交通がなくなりますが、完全に閉じないでつながっているお子さんもいます。
その場合、おなかの中にある水分が陰のうに降りてきてたまります。
これがこどもの陰のう水腫です。
交通しているので朝と晩で大きさが変わることも少なくありません。
おなかの中の腸が降りてくるとソケイヘルニアと呼びます。

当科の診療の特徴

陰のう水腫は大きくても痛みを起こすようなことはありません。生後早期は自然に閉じることも多いので当科では2歳頃まで経過を観察します。もしふくらむだけでなく痛みを生じる場合は腸などが降りてきているソケイヘルニアを考え、硬く触れる場合は精巣の腫瘍を疑います。陰のう水腫は3歳頃になってから見られることも少なくありません。そのような場合は、自然に治る頻度が減ること、幼稚園などの集団生活で外観を気にする可能性なども考慮して外科治療をおすすめします。

当科で行う手術の特徴

通常の陰のう水腫根治術では足の付け根の上に約2cmの小さな傷でおなかと陰のうの間の腹膜のつなぎ目を確認します。このつなぎ目を切り離して閉じます。小学校高学年以降のお子さんでは陰のう部分の傷でなおすこともあります。当科では陰のう水腫に対して腹腔鏡手術は採用しておりません。

入院期間

喘息などの病気を持たないお子さんは原則として日帰り手術です。術後1週間目に外来で傷を確認して問題がなければ終了します。

手術成績

年間20~30例の手術を行っております。同じような手術でもソケイヘルニアの場合は当院の外科にご紹介しています。術後の再発は1%以下です。

陰のう水腫パンフレット

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