放射線技術科
概要
放射線技術科では、海の中をイメージしたお部屋でたくさんのお魚たちと一緒に検査・治療を行います。大きな装置を用いて検査・治療を行うため、お子さまたちの不安を軽減し、安心して撮影できるように検査室ごとに様々な工夫がなされています。
一般撮影
胸部・腹部・四肢など、様々な部位のX線単純写真を撮影します。正確な写真を撮るためには、しっかりポーズを決めて撮影を行う必要がありますが、小さなお子さまでは撮影中に“じっと動かずにいること”は、むずかしい場合が多いです。そのため、複数名の技師が付き添い、ときにはビデオをお見せしながら、短時間に確実で安全な撮影が行われるよう工夫しています。
また、放射線被曝が最小になるよう常に心掛けています。
CT
320列CT装置を用いて、頭部・体幹部など、様々な部位の撮影を行っています。また、被ばく低減ソフトを併用することにより被ばく低減を目指しています。CT室内やドーナツ状の本体には魚たちが泳いでいて、まるで水族館のようです。また、好きな音楽を聴きながら検査ができ、お子さまも安心して検査が受けられるよう工夫しています。
MRI
電磁波を利用した画像検査で、様々な角度から身体の断面を細かく観察できる大きな利点があります。また、放射線を使わないため小児の診断に大きく貢献しています。当センターでは1.5テスラと3テスラの2台の装置で検査を行っています。
X線検査に比べ撮像時間が長いため、睡眠剤を必要とする事も多くありますが、TVモニターや生体モニターでお子さまの状態を観察することで、安全性に十分注意して検査を行っております。
核医学(RI)
核医学検査は、微量の放射性物質(ラジオアイソトープ:RI)を含む薬を用いて病気を診断する検査です。一度の検査で形態および機能の評価を行うことが出来ます。検査内容によって前後しますが、検査にかかる時間は30~60分程度です。
血管撮影
カテーテル検査・治療をサポートする装置です。主に心臓に対する検査・治療を行っています。循環器系の心血管疾患には欠かせない検査装置であり、インターベンション(カテーテル治療)やハイブリッド手術も行われています。
X線TV(透視)
透視検査はX線を照射し続けることで、リアルタイムに画像を映しだすことが出来ます。造影剤を使用した消化管・泌尿器などの検査や、骨折などでずれた骨を元の位置へ戻す治療等を行っております。
骨密度
骨密度検査(骨塩定量)は、骨量の変化などを調べる検査です。腰の骨(腰椎)や太もものつけ根(大腿骨近位部)の骨密度を計測できます。検査には少ないX線を使用しており、仰向けにベッドに横になるだけで、痛みもなく測定できます。検査時間は数分から数十分程度です。
放射線治療(リニアック)
X線、電子線を用いて放射線治療を行っています。治療中は常に数台のモニターで患者さんの状態を観察しており、安全性に十分注意しています。
また、室内には患者さんの好きな音楽やDVDを流すことができ、全身照射などの長時間の治療でも快適に受けられるよう工夫しています。