腎臓内科
ご挨拶
腎臓内科では小児の腎臓の病気を診療しております。3歳児検尿や学校検尿などの検尿異常をはじめ、先天的な腎臓の異常(先天性腎尿路異常)、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全、腎代替療法(腹膜透析)の導入など、小児の腎疾患を幅広く扱っております。また、こども病院の特色を生かし、外科的疾患（外科や泌尿器科の患者さん）、腎臓以外の内科的疾患（血液疾患、内分泌疾患・代謝疾患、膠原病の患者さんなど）で腎臓に問題がある患者さんも多く診療しております。患者さんやご家族にとってより良い医療をご提供できればと考えております。
腎臓内科の特色
腎臓内科は全国のこども病院の中でも、日本腎臓学会の認定教育施設、日本透析医学会の教育関連施設の両方に認定されている数少ない病院です。腎移植や血液維持透析、乳幼児期の腹膜透析が必要な患者さんに関しては近隣のこども病院、大学病院にご紹介させていただいておりますが、それ以外の多くの小児腎疾患については対応可能です。
腎生検に関しては手術室で行うため、全身麻酔（麻酔科に依頼）・局所麻酔両方とも対応可能となっております。低年齢の患者さんや針での生検が行えない患者さんの腎生検を行う場合は当院の外科に依頼しております。
診療内容
主に下記の腎臓疾患の診断、治療、経過観察を他の診療科と連携して行っております。
先天性腎尿路異常は主に内科的管理（腎機能障害など）を担当しております。
主な取り扱い疾患
- 尿検査異常
3歳児検尿、保育園・幼稚園の検尿異常、学校検尿異常、別の疾患で当院通院中の患者さんの尿検査の異常 - 先天性腎尿路異常
特に腎機能障害を伴う低形成・異形成腎、単腎、多嚢胞性異形成腎、常染色体優性(顕性)多発性嚢胞腎、後部尿道弁など - ネフローゼ症候群
特発性ネフローゼ症候群（初発）、頻回再発型ネフローゼ症候群・ステロイド依存性ネフローゼ症候群・ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群、難治性ネフローゼ症候群（リツキシマブ導入を含む） - 急性糸球体腎炎、慢性糸球体腎炎
急性糸球体腎炎、IgA腎症、紫斑病性腎炎、膜性腎症、C3腎症、膜性増殖性糸球体腎炎、ループス腎炎など - 腎不全
急性腎不全、溶血性尿毒症症候群、慢性腎臓病（先天性腎尿路異常や他の疾患による）、末期腎不全に対する腹膜透析導入など - 尿路感染症
- 高血圧
- その他
イヌリンクリアランス（正確な腎機能の評価）、腎静態・腎動態シンチグラムなど
外来診療担当表
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 午前 | 佐々木 恵吾 | - | - |
松村 壮史 佐々木 恵吾 （第2,4,5） |
高橋 英彦 |
| 午後 |
腎センター外来 (初診) |
佐々木 恵吾 | 松村 壮史 |
松村 壮史 （第2,4,5） |
- |
スタッフ紹介
松村 壮史 / 診療科長
| 専門分野 | 小児腎疾患、小児リウマチ性疾患（特に腎臓に合併症を来すもの） |
|---|---|
| 取得資格 | 日本小児科学会専門医、日本腎臓学会腎臓専門医・指導医、日本透析医学会認定透析専門医 |
| 所属学会 | 日本小児科学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本小児腎臓病学会、日本リウマチ学会、日本小児リウマチ学会 |
| ひとこと | こどもたちの未来のために最善の医療を提供すべく頑張ります。 |
佐々木 恵吾 / 医員（任期付常勤）
| 専門分野 | 小児腎臓疾患 |
|---|---|
| 取得資格 | 日本小児科学会専門医 |
| 所属学会 | 日本小児科学会、日本小児腎臓病学会、日本腎臓学会、 |
| ひとこと | 皆様のご指導のもと、 |
高橋 英彦 / 非常勤医師
| 専門分野 | 小児腎臓病、小児腎不全 |
|---|---|
| 取得資格 | 医療安全管理者、産業医 |
| 所属学会 | 日本小児科学会、日本腎臓学会、日本小児腎臓病学会、日本小児腎不全学会、日本小児PD・HD研究会、神奈川腎炎研究会、神奈川CKD研究会、関東小児腎研究会 |
| ひとこと | 29年間という長い間お世話になりましたが、3月いっぱいで定年退職となりました。今後は、少しの期間ではありますが、金曜日の午前中だけ外来に出る予定です。徐々に新任の先生に交代していきますので、今後とも、どうぞよろしくお願いします。 |
令和3年度 外来初診患者内訳
| 疾患 | 人数 |
|---|---|
| 慢性腎臓病 | 10 |
| 尿検査異常 | 31 |
| 先天性腎尿路異常 | 21 |
| 嚢胞性腎疾患 | 7 |
| 腎炎・ネフローゼ症候群 | 6 |
| IgA血管炎 | 2 |
| 腎・尿路結石 | 3 |
| 溶結性尿毒症症候群 | 1 |
| 尿路感染症 | 3 |
| その他 | 6 |
令和3年度 入院患者内訳
| 疾患・入院目的 | 人数 |
|---|---|
| ネフローゼ症候群 （リツキシマブ投与含む） |
4 |
| 慢性糸球体腎炎 | 5 |
| 腎生検 | 6 |
| 尿路感染症 | 9 |
| 末期腎不全（腹膜透析患者） | 2 |
| 慢性腎臓病（CKD） | 2 |
| 溶結性尿毒症症候群 | 1 |
| IgA血管炎 | 1 |
| 検査入院 （イヌリンクリアランス・ 腎静態シンチグラム） |
5 |
当院は完全紹介制となっております。
患者さんのご紹介の際は地域連携室に紹介状をお送りください。腎臓内科の初診外来は毎週月曜日の午前中と第 2、第4、第5木曜日の午前中となります。
病状に合わせて外来受診の日程を調整し、保護者の方にお手紙又はお電話で診察日をお知らせ致します。
緊急性が高い疾患の場合は腎臓内科松村、又は佐々木に直接ご相談ください。
なお、当院では水腎症や尿路感染症後、膀胱尿管逆流症などのご紹介が多く、泌尿器科と腎臓内科の連携を高めるため2024年9月30日から腎センター外来を新設しました。
上記疾患ですぐに手術が必要ない場合、もしくは泌尿器科と腎臓内科で連携して診察することが好ましい方に関しては腎センター外来をまず受診していただき、その後腎臓内科の定期外来に通院していただきます。
