緩和ケア普及室
概要
こども医療センターでは2008年に緩和ケア普及室の前身である緩和ケアサポートチームが発足し、その後2013年4月に緩和ケア普及室が開設されました。
私たちが掲げる「緩和ケア」とは、こども医療センターをご利用になるすべての子どもたちとそのご家族、これから生まれてくる子どもたちとその母親、ご家族に対して、自分たちらしく生きていけるように提供する、包括的かつ積極的な取り組みです。
「緩和ケア」を提供する実働部隊である緩和ケアサポートチームは、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床心理士、ソーシャル・ワーカー、ファシリティ・ドッグとハンドラーで構成され、それぞれの専門職を生かして子どもたちとそのご家族の苦痛緩和に対応しています。
緩和ケアサポートチーム
緩和ケア普及室専従医師(麻酔科)、専従看護師(小児看護専門看護師)、医師4名(児童思春期精神科、総合診療科、血液腫瘍科、新生児科)、緩和ケア認定看護師、小児がん相談支援室看護師、薬剤師、臨床心理士、管理栄養士、ソーシャルワーカー、ファシリティドッグハンドラー、ファシリティドッグの13名と1頭で構成されています。


緩和ケアサポートチーム活動
- 病棟回診(週1回 専従医師・看護師、血液腫瘍科医師、薬剤師、臨床心理士)
- チームカンファレンス(週1回)
- 関連診療科カンファレンス参加
- 2021年度PCT介入依頼実績(患者、家族にPCTメンバーが直接介入している):21件
診療科:血液腫瘍科7件、整形外科5件、外科5件、その他4件
内容:がん性疼痛、非がん性疼痛、その他の身体的苦痛、精神・心理的苦痛、社会的苦痛、終末期の対応、他
2021年度PCTへの相談件数:86件
診療科:血液腫瘍科、循環器科、新生児科、整形外科、外科、他
内容:がん性疼痛、非がん性疼痛、鎮静、鎮痛薬の使い方、麻薬に対する不安、本人の不安、不眠、現状の共有と今後の方針、家族ケア、他
緩和ケア外来
※現在、外部からのご依頼は受けておりません。(調整中)
1. 痛みなどの苦痛症状のご相談
主治医の先生を通してご相談ください。
相談依頼のあった主な診療科(2017年度)
総合診療科、整形外科、循環器科、外科、血液・腫瘍科
2. 検査・処置時の鎮痛・鎮静:アキュートペインサービス(APS)
痛みを伴ったり、じっとしていないといけない検査・処置の時に、主治医の先生から依頼を受けて、チーム内の麻酔科医がお子様に鎮静処置を行っています。APSは全身麻酔と同様の扱いですので、飲んだり食べたりする時間の制限があります。
鎮静依頼のあった主な検査・処置
CT、MRI、RIでの検査、抜糸、カテーテル抜去など
小児緩和ケアセミナー
日常の活動から見えてきた課題からテーマを決め、その分野に詳しい方を講師としてお招きしセミナーを開催しています。年4回のうち1回(10月)は一般の方も参加できます。病院ホームページでお知らせします。
2021年度開催内容(web開催)
第41回「こどもを痛みから守る医療を目指してー防げる痛みを防ぎ、治せる痛みを治すために必要な多職種介入―」 | 日本大学医学部 麻酔科学系麻酔科学分野 加藤 実先生 |
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第42回「術後急性期の鎮痛」 |
神奈川県立 |
第43回「智諒さんのスピリチュアルケア」 | 中村 智美先生 |
ニュースレターの発行(2014年度のみ)
お知らせや活動内容、各職種からの「小児緩和ケア」に対する想いを届けました。詳しくは下記PDFをご覧ください。
研究、発表へのご協力のお願い
緩和ケアサポートチームメンバーは、お子様とそのご家族が苦痛なく、その人らしく過ごすことができるために、日々努力しています。学会・研究会での発表や論文執筆により、他施設と情報を共有することで、よりよい医療やケアを提供できると考えております。そのために、日常提供している緩和医療・ケアの結果得られた医療情報を学術資料として使用させていただくことがあります。その際、個人情報管理には十分注意し、対応しております。発表、執筆に対しまして、みなさまのご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。ご不明な点がございましたら、遠慮なく緩和ケア普及室までお問い合わせください。
お問い合わせ
緩和ケア普及室
- 専従医師(麻酔科)堀木(内線PHS 5450)
- 専従看護師(小児看護専門看護師) 村上(内線PHS 5984)