感染免疫科
ご挨拶
感染免疫科では、こどもの感染症と免疫・炎症疾患であるリウマチ性疾患、原発性免疫不全症、自己炎症疾患と炎症性腸疾患などの患者さんの専門診療を行っています。これらの疾患は、成人に多くこどもの発症は少なく、”希少疾患”と言われています。このため診断や治療が難しいことがあります。また発病した後も長期間の診察や治療が必要となることが多く、病気の診断がつく前だけではなく、ついた後もご心配をされることが多いかと思います。
当院では多くのこども専門の診療科があり、また栄養科、検査科、薬剤科や医療福祉相談室などとも患者さんを中心とした診療を行っています。当科の対象となる疾患の診断がついた場合でも、診断がつかないけれども疑われるといった場合でもご紹介やご相談をいただければ幸いです。
感染免疫科の特色
感染免疫科は、こども医療センターの専門内科で”感染症”、”免疫疾患”などを”炎症の観点”からさまざまな疾患について幅広く診療しています。
感染症では原因となった細菌やウイルスなど病原体に対する治療をするだけではなく、お子さんのもっている抵抗力(免疫力)を考慮し検査や治療を行っています。さらに感染症について治療だけではなく、感染予防として感染対策を感染制御室など院内の関係部門と協力して抗菌薬の適正使用や予防接種の推進を行っています。
免疫疾患は、免疫機能の低下による免疫不全症と免疫機能の異常亢進や調節の異常による自己免疫疾患(小児リウマチ性疾患や自己炎症疾患、炎症性腸疾患など)があります。当科ではこのような疾患の診断と治療を行っています。さらに診断や病気の評価で必要となる遺伝子検査や内視鏡検査などや治療上必要となる栄養指導なども遺伝科や外科、栄養課などと連携を緊密にして行っています。
さまざまな病気は、それぞれ検査や治療の方法や期間がことなり、また同じ病気であってもお子さん一人ひとり病状や症状の強さ、合併症の違いなどがあります。当科ではそれぞれの疾患について診断治療のスタンダードに沿い、さらにお子さんごとに必要な検査や治療についてご提案・提供を心がけています。
診療内容
こどもの感染症と免疫疾患について診断と治療を当科ならびに院内関係診療科・部門と協力連携して行っています。
主な取り扱い疾患
- 難治性感染症(慢性活動性EBウイルス感染症、感染性血球貪食症候群、サイトメガロウイルス感染症、化膿性関節炎・骨髄炎の内科的治療、HIV、ウイルス性肝炎など)
- 小児リウマチ性疾患・膠原病(若年性特発性関節炎、全身性エリテマトーデス、若年性皮膚筋炎、シェーグレン症候群、全身性強皮症など)
- 自己炎症疾患(クリオピリン関連周期性症候群、家族性地中海熱、PFAPA症候群、無菌性骨髄炎など)
- 原発性免疫不全症(慢性肉芽腫症、高IgE症候群など)
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病、腸管型ベーチェット病など)
- その他(予防接種相談など)
外来診療担当表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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午前 |
今川 智之 芹澤 陽菜 (第1、3週) |
- |
今川 智之 大嶋 明 |
今川 智之 |
大嶋 明 |
午後 | - | - |
松村 壮史 祖父江 瑤子 (第1、2、3週) (第4週) |
- | - |
スタッフ紹介
今川 智之 / 部長
専門分野 | リウマチ疾患、免疫不全症、自己炎症疾患、感染症など |
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取得資格 | 小児科専門医、リウマチ専門医 |
所属学会 | 日本小児科学会、日本小児リウマチ学会、日本リウマチ学会、日本免疫不全・自己炎症学会、環境感染学会 |
ひとこと | 診断のつかない、難しい場合でもご相談ください。 |
鹿間 芳明 / 感染制御室長、検査科、感染免疫科医長兼務
専門分野 | 小児感染症、小児免疫疾患 |
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大嶋 明 / 医員(任期付常勤)
専門分野 | 小児免疫疾患、リウマチ膠原病、感染症、アレルギー疾患、一般小児疾患など |
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取得資格 | 日本小児科学会専門医、日本小児感染症学会認定医、日本アレルギー学会専門医、日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コース(Aコース)、リウマチ専門医 |
所属学会 | 日本小児科学会、日本リウマチ学会、日本小児リウマチ学会、日本感染症学会、日本小児感染症学会、日本アレルギー学会 |
ひとこと | 至らぬ点もございますが、丁寧な診療を心がけています。 こどもたちが笑って過ごせるように日々頑張ります。 |
祖父江 瑤子 / 医員(任期付常勤)
専門分野 | 小児免疫疾患、リウマチ膠原病、感染症、アレルギー疾患、一般小児疾患など |
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所属学会 | 日本小児科学会、日本リウマチ学会、日本小児リウマチ学会 |
令和3年後入院実績
感染症(重症/特殊感染症など) | 16例 |
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小児リウマチ性疾患 | 27例 |
消化器肝臓疾患 | 21例 |
免疫不全症候群 | 13例 |
自己炎症疾患 | 13例 |
その他 | 2例 |
令和元年後外来新患症例一覧
- 感染症(化膿性関節炎、化膿性骨髄炎、先天性サイトメガロウイルス感染症など)
- 小児リウマチ性疾患(若年性特発性関節炎、全身性エリテマトーデスなど)
- 消化器肝臓疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病、腸管型ベーチェット病など)
- 免疫不全症候群(IgGサブクラス欠損症、自己免疫性好中球減少症など)
- 自己炎症疾患(家族性地中海熱、PFAPA症候群など)
- その他(不明熱など)
感染免疫科からのお知らせ
感染免疫科から医療関係者の方へ、診療・検査など診療情報や患者さんのご相談やご紹介、転院のご依頼について随時お知らせをします。
感染免疫科見学のお知らせ
感染免疫科の外来や病棟見学について、受け入れ状況や必要な手続きなどについて随時お知らせをします。
感染免疫科シニアレジデントなど募集のお知らせ
感染免疫科のシニアレジデントの募集などについて随時お知らせをします。