病態機能解析研究部門
->部門長 | 後藤 知英 Tomohide GOTO M.D., Ph.D. |
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非常勤研究員 | 新保 裕子 Hiroko SHIMBO |
内分泌代謝研究室
当研究室の目標は、以下の3つです。
- 分子遺伝学的手法を用いた小児内分泌疾患の病態解明
- 質量分析機器を用いた先天性内分泌代謝疾患の診断・治療技術の向上
- 内分泌疾患の長期予後の調査研究
①に関して、慶應義塾大学医学部小児科・内分泌代謝グループ、成育医療研究センター研究所・分子内分泌研究部との共同研究を通じて、新規病因遺伝子の発見などの成果を挙げました。また文部科学省科研費の課題として、「小児褐色細胞腫/パラガングリオーマの発症機序の解明」を実施しています。
②に関して新生児マススクリーニングでみつかった先天代謝異常症患者の診断・フォローのみならず、血中ステロイドの一斉分析、ファブリー病の診断法の開発などを行いました。
③に関してダウン症患者の甲状腺機能の経年的変化(慶應義塾大学連携大学院生の研究課題)・小児がん経験者の長期内分泌代謝合併症(東邦大学社会人大学院生の研究課題)・ターナー症候群や21水酸化酵素欠損症患者の長期予後を検討中です。
室谷 浩二
病態生化学研究室
神経内科では従来から、さまざまな神経疾患の遺伝子変異解析や皮膚検体からの線維芽細胞の培養などを行い、疾患の原因と病態の解明に努めています。特に先天性白質形成不全症(ペリツェウス・メルツバッハー病など)の診断と病態の解明、脳クレアチン欠乏症の遺伝子検査や血液・尿クレアチンの測定による診断などにかかわる研究を行ってきました。他施設との共同研究を積極的にすすめ、さまざまな神経難病の治療を目指しています。
後藤 知英
免疫学研究室
アレルギー科では主に気道粘液・便粘液の細胞成分・上清成分を用い、喘息や乳児早期のミルク誘発性腸炎など各種アレルギー疾患の病態研究を行っています。同時に血清成分の凍結保存と検体の管理をし、マイクロプレートローダーでELISAを行う環境が整備されています。
高増 哲也
感染制御室ではPhage ORF typing法(POT法)を用いた分子疫学解析を行っています。病棟内でMRSAや緑膿菌等の水平伝播が疑われるとき、得られた菌株が同一クローンか異なるクローンか、すなわち水平伝播しているか外から持ち込まれているかを、菌株ごとに保有状態が異なるORF(open reading frame)の保有パターンをマルチプレックスPCRによって検出し菌株の遺伝子型(POT型)を決定することで調べることができます。
鹿間 芳明