小児がん研究部門
->部門長 | 栁町 昌克 Masakatsu YANAGIMACHI M.D., Ph.D. |
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非常勤技術員 | 伊藤 美恵子 Mieko ITOH 匂坂 麻衣子 Maiko SAGISAKA |
研究領域
分子生物学研究室
診断技術や治療法の進歩で、小児がんの多くは治療可能な時代となりました。しかし中には難治性の疾患も存在し、また現在行われている治療にも副作用などの点でさまざまな問題があり、完成されたものとは言えません。
小児がんは稀少疾患です。将来のより良い治療法を開発するためには、現在治療を受けているひとりひとりの患者さんについて、可能な限りより詳細に病態や病像・治療経過を分析することが重要だと、私たちは考えます。
私たちの研究所には細胞培養室・自動細胞数測定器・リアルタイムPCR用サーマルサイクラー・フローサイトメーター・マイクロプレートリーダー・次世代シーケンサー・ddPCR・LC-MS/MSなどが整備され、さまざまな研究手法に対応が可能です。これらの機器・研究手技を駆使して小児がん患者から得られた臨床検体についてさまざまな解析を行い、それぞれの患者さんにとっても、またその他の患者さんにとっても有用なデータを収集したいと考えます。
神奈川県立こども医療センターは小児がん拠点病院のひとつとして、診療のみならずトランスレーショナルリサーチにも積極的に取り組んでいます。
現在行っている研究テーマ
- 小児急性リンパ性白血病細胞におけるCRLF2遺伝子発現の機序と臨床的意義の解析
- ダウン症一過性骨髄異常増殖症と小児急性巨核芽球性白血病におけるGATA-1遺伝子変異の解析
- 血小板型von Willebrand病原因遺伝子の解析
- 次世代シーケンサーを用いた小児がん細胞における遺伝子異常の網羅的解析
- 小児がん細胞を用いたin vitro薬剤感受性試験
- ddPCRによる移植後キメリズム解析、微小残存病変解析
- 抗がん剤血中濃度解析による適正な抗がん剤治療の開発
Br J Haematol.2022 Using the in vitro drug sensitivity test to identify candidate treatments for transient abnormal myelopoiesis
Cancer Chemother Pharmacol.2020 Aurora B kinase as a therapeutic target in acute lymphoblastic leukemia
栁町 昌克
生物統計研究室
主に血液・腫瘍性疾患の登録事業と臨床研究に必要な統計学的アプローチの支援を行っています
栁町 昌克