検体検査室
医師や採血室から採血された血液は主にこちらの検体検査室に運ばれます。そもそも「血液はどんな成分でできているの?」というと、主に細胞と水分から成ります。詳しくは、赤血球や白血球などの血球と、たんぱく質やホルモンなどが含まれた水分(血清または血漿)からなります。
ここでは、これらの成分について調べています。
疾患や病態に伴って血液の成分に変化が生じたり、健常時には認められないような成分が出現したりします。そのため、血液を検査することは重要なことです。
生化学検査
こちらでは主に血清・血漿を材料にして、約100種類の項目を調べています。
- 酵素
AST・ALT・CK・LDなど - 脂質
中性脂肪・コレステロールなど - ホルモン
成長ホルモン・甲状腺ホルモンなど - その他
たんぱく質・尿酸・血糖など - 薬物
抗てんかん薬・免疫抑制剤など - 感染症
B型肝炎ウイルス抗原・抗HIV抗体など
このような物質がどのくらいあるかを測定しています。
これらの測定値は、患者様の健康状態や病状の把握、治療方針などに役立てられていきます。
このような機械を使って測定しています
血液検査
血液中に含まれる血球には主に3種類ありそれぞれ役割があります。
- 赤血球
人にとって大切な酸素を運びます - 白血球
細菌や異物を処理します - 血小板
止血に関わります
これらの血球の数や大きさについて調べたり、顕微鏡で異常な細胞がないか観察したりします。
貧血や白血病など、血液疾患の有無が判ります。
凝固検査
血液はスムーズに流れるようにする仕組みと固める仕組みを持ち、通常はうまくバランスをとっています。しかし、このバランスがくずれると出血や血栓症の症状が現れるようになります。凝固検査とは、出血した時にきちんと固まるか、血栓ができた時にはきちんと溶かせるかを調べる検査です。また、血液を固まりにくくする薬を使っている時の、薬の効果を知るためにも有用です。