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助産師の活動activities of midwife

助産師の活動

MFICU・母性病棟について

MFICU・母性病棟では多くの助産師が活動しています。
当センターは、神奈川県周産期救急医療システムの基幹病院のひとつである総合周産期母子医療センターとして機能しているため、MFICU病棟ではハイリスク児が出生する可能性が高い母体搬送を24時間体制で受け入れています。主な搬送理由は切迫早産・前期破水・妊娠高血圧症候群・胎児機能不全・常位胎盤早期剥離などです。母体搬送されてくる患者さんの約3割が24時間以内に分娩しており、母児の急変による緊急帝王切開も多いため、MFICU・母性病棟では他部門と連携して緊急時のシミュレーションを定期的に行うなど、スタッフトレーニングに努めています。さらに、緊急時でも患者さんの緊張や不安に寄り添った看護ケアを実践できるよう心掛けています。

また、他院より外来紹介となるケースの半数以上が胎児異常であるため、母性病棟では日々多くの胎児精査入院を受け入れています。MFICU・母性病棟ともに妊娠中から受け持ち看護師制をとり、患者さんに寄り添った看護を提供できるよう努めています。

胎児カンファレンス

胎児異常を指摘されて精査入院をした患者さんの分娩方法・分娩場所・出生後の赤ちゃんの治療方針などについては、毎週胎児カンファレンスを開き 多職種間で話し合いを行っています。胎児カンファレンスには助産師も参加し、看護の視点で必要な情報を提供しています。胎児精査入院は通常2~3日間の短期入院なので、精査の結果を伝える病状説明は退院後の外来で行われますが、必要に応じ病棟の受け持ち助産師・看護師が同席することもあります。

分娩直後の早期母児接触:STS(Skin to Skin)

分娩後のSTSは、母と子の愛着形成を促すほか、赤ちゃんの体温保持・血糖値の安定・母の常在菌定着による感染予防・長期母乳栄養率の向上など、さまざまな効果が期待できます。MFICU・母性病棟では分娩後2時間のSTSを実施しています。疾患を持って生まれてくる赤ちゃんが多いため、胎児カンファレンスの場では分娩直後のSTSの可否についても話し合われます。出生時に立ち会った新生児科医師の診察を受けたうえで、可能な限り分娩直後のSTSをすすめています。生まれて数日以内に手術が必要となる赤ちゃんも少なくないため、分娩室でのSTSは家族にとってかけがえのない時間となっています。分娩を担当した助産師が、安全にSTSが行われるよう見守り・観察を行っています。また、赤ちゃんの状態変化に速やかに対応できるようNCPR(新生児蘇生法)講習会等、救急蘇生に関するトレーニングを実施しています。

LDR・分娩室

母性病棟には2室のLDRと2室の分娩室があります。胎児カンファレンスで出生直後に特別な処置を行う必要がなく、新生児科医師の立ち会いを必要としない場合はLDRで分娩をします。新生児科医師の立ち会いをし、出生直後に処置や治療を行う場合は陣痛期をLDRで過ごし、分娩時には分娩室に移動して頂きます。分娩室の隣には新生児科医師が診察・処置・治療を行う新生児蘇生観察室が設けられています。

LDR室

分娩室

新生児蘇生観察室

出生直後の診察の様子

母乳育児支援

出産後は、母児同室の支援を行い、母乳育児を推進しています。赤ちゃんがNICUなどに入院となる場合にも、出来るだけ早期から搾乳への支援を開始し、退院までに患者さんが自立して搾乳できるようにします。また、授乳や乳房ケアに関して、退院後のフォローが必要な場合には、母乳外来に繋げていきます。

病棟内にある搾乳専用ブース
搾乳した大切な母乳は1滴からでも赤ちゃんのもとへ届けています。

産後2週間健診

当院で出産された方を対象に、産後2週間健診を行っています。助産師が外来で、お母さんの健康状態や赤ちゃんの発育状態を確認します。産後は、体の疲れや環境の変化、ホルモンバランスの変化などにより、「からだの変化」だけでなく気持ちの落ち込みやイライラと言った「こころの変化」が起こる可能性があります。産後2週間健診ではお母さんと赤ちゃんの健康状態の確認に加え、育児や生活に関する不安、悩みに対する相談も行っています。

グリーフケア

MFICU・母性病棟ではハイリスクの分娩を多く取り扱うため、赤ちゃんの疾患によっては子宮内胎児死亡となり死産に臨む方や、出生後の赤ちゃんの余命が数時間と予測され「看取り」を経験される方がいます。そのような場合にも「自分らしいお産」を支援できるよう、バースプランへの取り組みを行っています。ご家族の希望により、退院まで赤ちゃんと同室で過ごされる方も少なくありません。また、分娩・産褥経過に問題が無ければ産後2~3日で早期退院される方もおり、産後の「からだの変化」や「こころの変化」について時間をかけて説明することが困難な場合もあります。そこで、退院後の手助けとなる媒体が必要ではないかと考え2013年にパンフレット「こころとからだの道しるべ」を作成しました。
これらのグリーフケアへの取り組みは、MFICU・母性病棟スタッフがとても大切にしている看護ケアのひとつです。

MFICU・母性病棟でのグリーフケアについて
書籍「赤ちゃんを亡くした女性への看護」
(2009年メディカ出版)のなかで詳しく紹介されています

天使のブティック

MFICU・母性病棟で周産期喪失を経験された方が中心となって、「このお洋服を着た赤ちゃん同士がお空でお友達になれるように」と、8㎝~40㎝サイズのお洋服を一つ一つ手作りして下さっています。お洋服は、赤ちゃんを亡くされた方に提供しています。

周産期医療部門の情報につきましては
総合周産期母子医療センターのホームページもご覧ください

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