採用情報

小児総合研修プログラム

小児科医を目指すみなさまへ

 神奈川県立こども医療センター(KCMC)のホームページにようこそ。
 当センターは日本でもっとも歴史のある、児童思春期精神科、重心施設、養護学校を備えた小児専門病院です。当センターは横浜市 370万人、神奈川県910万人の人口圏のみならず、全国から多くの患者さんを紹介いただいております。 臨床としての経験知や技術が上がり、さらに研究対象にも事欠きません。また、こども病院の特徴として、「すべてはこどものために」といった情熱の基に、外科系、内科系を含めすべての科、すべての職員がこども達のために日々努力していることが特徴です。このように集約化により生み出された環境の下で、臨床、研究に邁進し、学会発表、論文発表をおこなっています。また、当センターは挑戦を歓迎するリベラルな気風を大切にし、人材育成と教育を重視しています。横浜市大横田教授や鳥取大学大野教授をはじめプロフェッショナルとして優れた小児医を輩出し、地域の医療を支え、小児医療の進歩に貢献する研究成果を発表し、小児医療の発展に寄与しています。少し長い文章になりますが、私たちの理念、診療、教育、活動などについて紹介させて頂きます。

1.当センターの理念

 あなたの「げんき」と「えがお」のためにみんなでちからをあわせます。

2.小児科医という仕事とは:

 日本小児科学会から小児科医専門医の医師像・到達目標が2015年4月に公表されました。これは2017年度からはじまる新小児科専門医の基本となるものです。「小児科医は子どもの総合医である」という基本的姿勢のもと、「子どもの総合診療医」「育児・健康支援者」「子どもの代弁者」「学識・研究者」「医療のプロフェッショナル」の5つの視点から到達目標が設定されています。
 小児科専門医として、プライマリケアなどにおける確実な知識、技能を身に着け、あらゆる疾患についても自ら診断、治療、臨床判断、説明、コンサルトできるようになることができるようになり、その基礎を土台にサブスペシャリティーの知識を積み重ねることが大切と考えています。そのことは3年間の研修で十分に身に着けることができます。また、当センターは先天性疾患や慢性疾患などで入院治療や在宅医療が必要となる方も多く、疾病を診るだけでなく、患者とその家族、さらには心理社会環境を診る経験を養う必要があります。また、こども虐待の数は毎年増え続け、児童相談所への通告件数は全国で年間8万8千件を超えております。虐待されている子ども達を一刻も早く救い出すこと、これ以上虐待が増えていかないように取り組むことは、現在、我が国の社会に課せられた重要課題であり、小児科医にとって不可欠な知識であります。予防の観点から、ハイリスクと思われる親、子ども、環境に対して、援助的介入を行っていく必要があり、まさにこのような事柄は、「育児・健康支援者」「子どもの代弁者」そのものです。
 当センターは全国から希少疾患や難治疾患を克服する責任をおっています。最新医療、医学情報の収集に努め、高次医療をすることが求められています。また、症例検討や学会発表、論文発表を積極的に行い、臨床研究を推進しています。まさに医療のプロフェッショナルの姿です。
 当センターは各科の敷居が低く、「こどものために」と各科が協力しながら、診療にあたっています。大学病院では、他科への受診が大変なことや時間がかかることなどの不満を耳にしますが、当センターでは他科のことで何か困ったことがあれば、電話一本で夕方の回診で診てもらえます。また、医師のみならず、コメディカルの優秀なスタッフとも協力しながら、こどもの疾病の克服に尽力しています。多職種によるチーム医療を実践していることが実感できます。
 少子高齢化の社会の中で、先天性疾患や慢性疾患への対応、こども虐待への対応など、子どもの代弁者としての役割や育児支援、発達障害の診療、 慢性疾患患者の成人への移行医療、子育ての指導など、私たちにしかできない新たな仕事はまだまだ沢山あります。当センターで、ともに学びながら、立派な小児科医として成長し、小児医療の発展に寄与できることを望んでいます。

3.究極のこどもの総合診療医

 2017年からの新小児科専門医制度に際して、小児科専門医の医師像、到達目標が設定されました。幅広い診療経験が必要となります。症例要約では、(1)遺伝、染色体異常、先天奇形(2)栄養障害、代謝疾患、消化器疾患(3)先天代謝異常、内分泌疾患(4)免疫異常、膠原病、リウマチ疾患、感染症(5)新生児疾患(6)呼吸器疾患、アレルギー(7)循環器疾患(8)血液疾患、腫瘍(9)腎・泌尿器科疾患、生殖器疾患(10)神経・筋疾患、精神疾患、心身症、の10分野群に異なる疾患で2症例以上で計30症例が必要です。多くの病院では、この臨床経験を積むことが難しく、基幹病院でも他院との医療連携が不可欠な場合や専門外の知識で専攻医を指導する場合があります。当センターは各科に指導医がいます。専門研修医を指導する医師が、専攻医を直接指導します。まさに究極のこどもの総合診療医を育てる環境ですし、すぐさま専門研修につなげることができます。

4.医療システムについて

 外来診療の年間延患者数は16.4万人、新患患者数は7956人です(平成25年度年報より)。当センターは100%紹介制となっており、たくさんの病院から紹介いただいております。さらに、新生児搬送や重症疾患を中心に密接な連携体制を構築しています。
 横浜市内では、済生会横浜市南部病院、国立病院機構横浜医療センター、横浜労災病院、横浜市立みなと赤十字病院、済生会横浜市東部病院、昭和大学横浜市 北部病院、横浜市立市民病院や、昭和大学横浜市北部病院、横浜市民病院 、神奈川県域では、藤沢市民病院、小田原市立病院、大和市立病院、横須賀共済病院、うわまち病院、県立足柄上病院などを中心に全国の病院から患者さまを紹介していただいております。ある市立病院の先生は、「患者さまの親御さまから、○○大学病院に紹介してほしいとは聞かないが、こども医療センターに紹介してほしいというのは度々で、地域からの信頼は抜群」とおっしゃっていました。このような期待には沿えるよう、日々努力することが我々の責務と考えております。

5.私たちの教育システム

 10週ごとに各科をローテ―ションします。また、プライマリケの研修として、1次2次病院での研修が必修となります。研修施設の1つが済生会横浜市南部病院小児科です。横浜市南部病院は横浜市小児救急拠点病院として、24時間365日の二次救急を担っています。深夜帯(24時~9時)は一次救急患者も受け入れ、14名の常勤小児科医と7名の地域連携登録医(近隣の開業医)の協力の下に、切れ目のない小児救急医療を提供しています。外来延べ受診患者数は26,468人で、そのうち新患者数が6,383人、紹介患者数は1,562人、救急受診患者数は5,965人でした。新入院患者総数は1,462人(うち時間外入院患者数が524人)、平均在院日数は4.9日でした。
 新専門医制度では、医学論文が必須となっております。指導医のもと、英語、日本語問わず、論文作成にも指導に当たります。その題材となる貴重な症例や臨床研修の題材は豊富にあり、枚挙に遑がないほどです。

6.卒後の進路

 計3年間の小児科専攻医研修を終えると「日本小児科学会専門医試験」の受験が可能になります。今後は専門医の取得のために、論文の提出が義務付けられますが、以前から研修医に論文作成の指導をおこなっていました。
 専攻医研修の3年間を終えた後の進路は様々です。当センターのシニアレジデントとして専門研修をする人、大学病院の医局に入局する人、一次、二次病院に就職される人、専門研修を他の病院で継続する人などです。3年間で養った経験と知識はたいへん貴重なもので、次の就職先でもたいへん重宝されています。一回りも二回りも大きくなって、母校に錦を飾る方もたくさんいます。(資料参照*)

7.女性の研修

 当センターでの研修には様々な人が集まります。出身大学も様々ですし、出身地も様々です。女性の研修医もたくさんいます。家庭がある方もいますし、子育てをしながらの人もいますし、3年間のうちに出産を経験した人もいます。もちろん、勤務時間を配慮したり、出産休暇も認めています。我々の目標は「立派な小児科医を育てること」にあります。専攻医が単なる労働力とならないように、どんな方であれ、研修がより良いものとなるよう支援しながら、濃密な価値のある研修になるよう、努力しています。

8.当センターで我々と一緒に勉強しましょう

 当センターはこども病院のなかでも症例が集まるトップクラスの病院です。そして、こども達の「げんき」と「えがお」のためにみんなで力を合わせて、頑張っています。各科の敷居は低く、コメディカルとの協力しながら、まさにチーム医療で、子どもたちのために努力しています。感染防御チーム、栄養サポートチーム、緩和ケア普及室、児童虐待対策会議などの医師とコメディカルのチーム活動も盛んです。平成25年には小児がん拠点病院となり、治療薬の治験や患者・家族支援などの取り組みに加え、27年からは小児がんセンターが設置されました。また、メディカルゲノムセンターの開設など、先端医療への取り組みも始まります。未来に向けたこども達のために、バースセンター、こどもの救命救急センター、チャイルドアドボカシーセンターの設立なども将来の課題としています。一人一人の職員が、目標を持ち、自分の意思で、成果を上げ、そして、自分の成長を喜べる病院と確信しております。当センターが、これからも働く者にとって、県民にとって、小児医療の発展とって、より良いものとなるよう願っています。

 *卒業後の進路
 米国小児科研修、当センター循環器内科シニアレジデント(SR)、当センター循環器科SR、当センター救急科SR、東京女子医大 小児循環器科、群馬大学医学部小児科、広島大学小児科、成育医療センター 新生児科SR、広尾日赤病院小児科、熊本大学 小児科、産業医科大学 小児科、静岡こども病院 神経内科SR、横浜労災病院 小児科、茅ヶ崎徳洲会病院 小児科、横浜市立大学 小児科、当センター神経内科SR、当センター 救急診療部SR、当センター 精神科SR、当センター 内分泌科SR、都立小児総合医療センター 救急部SR、都立小児総合医療センター 救急部SR、沖縄県立南部医療センターこども医療センター 循環器SR、京都大学大学院医学研究科生体情報科学講座、京都大学大学院医学研究科機能微細形態学講座、国立国際医療研究センター 感染科

平成30年度 小児総合研修プログラム

研修目的 社会のニーズに対応できる予防医療、総合診療、外来診療及び家族支援のできる小児科医を育成する。
研修目標 一般目標:
小児科専門医の教育目標を3年間の研修で到達できるよう、広く・深く小児医療を研修する。2012年度から研修成果を上げるためにポートフォリオ評価を利用している。
行動目標:
  • 患児と家族を支援できる。
  • 小児救急や各種小児急性疾患に適切な対応がとれる。
  • 小児慢性疾患や障害をもった児に適切なチームアプローチを行える。
  • 小児専門医療を理解できる。
  • 小児医療の倫理的問題や社会的問題を理解できる。
  • 研究テーマを決め、小児科学会で発表し、原著論文を書く。
研修プログラム 1年目
  • 総合診療科10週、救急・集中治療科10週、麻酔科5週、専門研修各10週(アレルギー、内分泌代謝、感染免疫、神経内科より3科)
  • 休日救急外来や当直業務を行う。
2年目
  • 専門研修各10週(アレルギー、内分泌代謝、感染免疫、神経内科、新生児、循環器、血液・再生医療より5科)
  • 保健所乳幼児健診
  • 小児の専門医療を広く・深く研修する。
3年目
  • 自由度の高い研修
  • 専門研修、一般病院研修(プライマリーケアなどを学ぶ為にセンター以外での1次・2次病院での研修も可能です)
  • 選択研修:遺伝、児童思春期精神、小児外科、放射線(5~10週)など
  • 卒業講演
  • 学会発表、論文執筆
  • 小児総合研修医の先輩として、1年目・2年目の研修医の支援を行う。
カンファレンス カンファレンス・勉強会等
  • 新患カンファレンス(NPC:New Patient Conference):金曜日7時30分~8時
  • 内科CC(case conference):毎週水曜日 17時~18時
  • レジデント勉強会:毎週金曜日 18時~
採用試験 平成29年12月2日(土) 詳細は、以下のページをご覧ください。
病院見学を希望される先生へ 連絡先:田上幸治(総合診療科)ktanoue@kcmc.jp
指導体制 研修担当医師(平成29年4月現在)
【内科系専門医療部門】
  松井潔(総合診療科)
  室谷浩二(内分泌代謝科)
  高増哲也(アレルギー科)
  鹿間芳明(感染免疫科)
  露崎悠(神経内科)
  柳貞光(循環器内科)
  永渕弘之(救急・集中治療科)
  黒澤健司(遺伝科)
  浜之上聡(血液・腫瘍科)
  田上幸治(総合診療科)
【外科系専門医療部門】
  相田典子(放射線科)
  宮本義久(麻酔科)
  北河徳彦(外科)
【こころの医療部門】
  庄紀子(児童思春期精神科)
【周産期医療部門】
  大山牧子(新生児科)
  豊島勝昭(新生児科)

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