
神奈川県立こども医療センターは、国が指定する15の小児がん拠点病院の一つであり、神奈川県で唯一の指定施設です。 小児がん診療の中核施設として、県内のこどもたちに高度で専門的な医療を提供する役割を担っています。
小児がんの治療は近年大きく進歩し、多くのがんで長期生存率は7〜8割に達するようになりました。化学療法、外科手術、放射線療法を組み合わせた集学的治療に加え、日本小児がん研究グループ(JCCG)などが策定する標準的治療プロトコルに基づく診療が、こうした成果を支えています。
一方で、小児がんの患者さんは、成長の途上にある「ひとりのこども」です。治療を行うだけでなく、家庭や学校とも連携しながら、こどもとしての健やかな成長と発達を支えていくことが重要です。また、小児がんでは治療後の人生が長く続くため、治療による晩期合併症や長期フォローアップへの対応など、大人のがんとは異なる課題にも向き合う必要があります。
このような小児がん医療においては、医師・看護師をはじめ、薬剤師、心理士、ソーシャルワーカー、保育士、教育関係者など、多くの職種が連携するチーム医療が欠かせません。小児がんに関わるすべての職種が、ひとりのお子さんとご家族のために同じ方向を向き、力を合わせて支えていくことが重要です。
当院の「小児がんセンター」は、こうした多職種によるチーム医療を円滑に進め、お子さんとご家族を中心とした医療を実現するための中核的な組織です。小児がんのお子さんとご家族が安心して治療に取り組めるよう、小児がんセンターをはじめ病院職員一同、力を尽くしてまいります。
神奈川県立こども医療センター 病院長 石川浩史
