小児の病死原因は、成人と同様に「がん」が第1位ですが、年間発症数は全国で2.000人~2.500人と少なく、希少がんとも言われています。成人同様に、小児がんもがん治療の進歩により、生存率が向上していますが、治療後の経過が長いことや晩期合併症(治療終了後数年後に治療の影響として、成長発達の異常をはじめとした多岐にわたる合併症が発症する)や患者の発育や教育に関する問題等、成人とは異なる問題を抱えています。そこで、平成24年6月に閣議決定したがん対策推進基本計画において、重点的に取り組むべき課題の一つとして小児がん対策が掲げられました。そして、小児がん患者さんとその家族が安心して適切な医療や支援を受けられるような環境の整備を目指し、全国の中核的な役割を担う施設として15の小児がん拠点病院が平成25年2月に認定されたものです。
各小児がん拠点病院は、難治性のがんや専門的診療を必要とされる患者さんを集約して治療を行うことや地域の小児がんを診療している病院と連携を図ること、長期フォローアップの強化や緩和ケアの充実、チーム医療の推進等を行っていくことを目指しています。
ブロック | 施設 |
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北海道 | 北海道大学病院 |
東北 | 東北大学病院 |
関東甲信越 | 埼玉県立小児医療センター、独立行政法人国立成育医療研究センター、 東京都立小児総合医療センター、 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター |
東海・北陸 | 名古屋大学医学部附属病院、三重大学医学部附属病院、地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立こども病院 |
近畿 | 京都大学医学部附属病院、京都府立医科大学附属病院、 大阪市立総合医療センター、 兵庫県立こども病院 |
中国・四国 | 広島大学病院 |
九州・沖縄 | 九州大学病院 |
*小児がんに関することや小児がん拠点病院に関する情報は、国立がん研究センターがん対策情報センターの小児がん情報サービス(URL:http://ganjoho.jp/child/)でご覧いただけます。