厳しい治療を受けながらも日々成長・発達するこどもたちの生活の質を高める援助ができるよう、また、治療が安全・正確に進むことができるよう、がんと闘っているこどもの治療から退院後の生活までサポートしています。
○小児がんのこどもの治療は数ヶ月から1年以上の長期におよび、各々の治療計画に則った強力な化学療法や放射線療法などが行われます。看護師は各治療法の特徴を十分把握して看護するように努めています。特に、感染予防は重要で、手洗いやうがいなど、こどもと家族と一緒に予防に取り組んでおり、「手洗い教室」や「歯磨き教室」を開催しています。家族と協力し小児がんのこどもが治療に伴う検査や処置、ケアを理解し参加できるように援助しています。
○化学療法に伴う疼痛緩和は、緩和ケアチームが作成した痛み緩和ガイドラインに基づいてケアを行っています。こどもに『痛みの履歴書』を書いてもらい、こどもや家族と一緒にケア方法を考え、痛みのアセスメントシートを使用し客観的な評価に繋げています。また、検査や処置、治療についてのプレパレーションや、退院後の復学に向けてのケアなど、こどもが納得して治療を受け、継続した教育が受けられるように、成長・発達に合わせた様々なケアにも取り組んでいます。
○こどものQOLを大切にしながらケアを行っています。その為に小児がんのこどもや家族と話し合い、ケア方法を共に考え計画し、援助に繋げています。
○成人になっていくことを視野に入れ、こどもの発達段階に合わせた援助ができるよう、精神科医師や麻酔科医師、臨床心理士、小児がん支援相談室、緩和ケア普及室、栄養サポートチーム(NST)、保育士、学校教師、ファシリティードッグ「ベイリー」など多職種と連携しながらチーム医療を進めています。