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各診療部門の紹介

検査科

小児科領域の悪性疾患では、白血病や悪性リンパ腫などの血液のがんが多く、約40%を占めています。検査科では、血液がん患者さんのがん細胞の特徴を正確に把握することに努めています。がん細胞の特徴をしっかり捕らえる事によって、診断や治療方針の決定、治療効果の判定、また、治療後のがん細胞の動態検索に役立ちます。

(具体的に検査の紹介をさせて頂きます)

  • 白血病や悪性リンパ腫では、細胞起源を同定する免疫学的細胞分類検査を実施し、臨床診断に貢献しています。また、診断時の分析結果を、治療中、治療後の残存がん細胞検出にも反映させています。
  • Multiplex RT-PCR screening systemを導入して、28種類の異なる染色体転座を同定し、白血病や悪性リンパ腫の診断に結び付けています。染色体転座陽性例に対しては、転座部位の核酸(DNA)配列を解析し、患者さん毎に最適な遺伝子増幅検査を設定して、残存がん細胞の有無を調べています。
  • Multiplex RT-PCR screening systemで分析できない染色体転座を持つ白血病や悪性リンパ腫に対しては、染色体検査で転座が検出されれば、その結果に基づいて、文献的検索を行います。既報告されている転座であれば、患者さん毎に遺伝子増幅検査を設定し、がん細胞の有無を調べています。
  • 悪性腫瘍の治療の一つに造血幹細胞移植術があります。異性間移植では、生着や拒絶の動態を正確に把握するために、男性にだけある遺伝子SRYを標的とした定量遺伝子増幅法を立ち上げ、迅速で正確な情報を提供しています。この方法は、こども医療センター・検査科で開発しました。再発の有無に関してもモニタリングが可能です。
  • 神経芽腫においては、予後判定のパラメーターの一つとしてN-myc遺伝子増幅の有無が重要です。私たちは、N-myc遺伝子増幅法を立ち上げ、正確なコピー数変化を調べています。
  • 進行した神経芽腫では、高頻度に骨髄中にがん細胞の浸潤が経験されますが、治療に伴い光学顕微鏡では検出が困難になります。神経芽腫に特異的な抗体Disialoganglioside GD2とCD56(NCAM)を利用した免疫染色法により、高感度に神経芽腫細胞を検出しています。

病気と闘う患者さんや臨床現場に対して有用な分析結果を提供できるように努力して行きます。

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