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臨床研究所

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臨床研究室では、次世代シークエンサー(NGS)を用いた小児がんに対する網羅的遺伝子変異の探索、あるいは染色体構造異常解析により遺伝子型・表現型の連関を明らかにし、詳細な病態解明を行っています。さらに、そのNGSデータから得られた知見を基に、臨床検体を利用したin vitro薬剤感受性試験を行っています。基礎研究から得られた結果から、臨床的に新規薬剤を使用するための根拠を創出し、難治小児がんに対する新たな臨床試験を開始することを最終的な目標としています。

研究課題

1. NGSを用いた小児がんの網羅的遺伝子変異の探索2005年に世界で初めてNGSが登場し、2010年にはメンデル遺伝性疾患の責任遺伝子がNGSを用いて初めて単離されました。それ以降、様々なメンデル遺伝性疾患の責任遺伝子がNGSにて同定されています。小児がんにおいてもNGSにより得られた大規模データを用いた研究成果が次々と発表されつつあります。当研究室では、NGSを用いて小児がんの網羅的遺伝子変異の探索およびコピー数解析を行い、遺伝子型・表現型との関連を明らかにしています。さらに、同定された疾患責任遺伝子の変異により、どのようなメカニズムで小児がんが発症するのかその病態解明も重要な目標です。責任遺伝子が同定され病態が解明されることにより小児がんの予防・治療への道がより開かれていくものと期待されます。

2. 小児がん細胞を用いたin vitro 薬剤感受性試験NGSにより得られたデータ(薬剤感受性に関係する遺伝子変異)をもとに、Collagen-gel Droplet Drug Sensitivity Test (CD-DST)と呼ばれる、大腸がんなどを対象にして確立されたin vitro薬剤感受性試験を利用して、主に細胞内シグナル伝達阻害薬(分子標的療法薬)を中心に小児がん細胞の薬剤感受性を検討しています。原則として当病院で診断・治療を受ける患者さんを対象としているため、基礎研究の結果と臨床経過の対比を円滑に行うことができる点も強みであると考えています。

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対象とする主な小児がん

白血病、非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、神経芽腫、腎芽腫、肝芽腫、横紋筋肉腫、骨肉腫など

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