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当院の治療方針・成績

その他の血液疾患

当センターではあらゆる種類の血液疾患の診療を行っており、その対象は良性から悪性疾患まで多岐にわたります。以下に代表的な疾患と当センターでの主な治療方針について述べます。

再生不良性貧血(AA:aplastic anemia)

骨髄の造血幹細胞が何らかの原因で枯渇し、末梢血で汎血球減少(白血球減少、貧血、血小板減少)を認めます。現在では、免疫学的な機序による造血障害の頻度が最も高いと考えられていますが、小児のAAでは後述するMDSや先天性骨髄不全症を除外することが重要となります。当センターでは、重症度分類に基づき、また、HLA適合ドナーの有無に応じて、経過観察、免疫抑制療法、造血幹細胞移植を患者さんごとに選択しています。

骨髄異形成症候群(MDS:myelodysplastic syndrome)

造血幹細胞の異常により血液細胞が異形成(形態異常)を示し、骨髄での無効造血と末梢血での血球減少を認めます。また、MDSは急性白血病に移行する可能性の高い疾患と考えられています。当センターでは、好中球減少や輸血を必要とする血球減少の有無、特定の染色体異常の有無、芽球(白血病細胞)の有無、HLA適合ドナーの有無などに応じて、経過観察、免疫抑制療法、化学療法、造血幹細胞移植を選択しています。

骨髄増殖性腫瘍(MPN:myeloproliferative neoplasms)

異形成や芽球を伴わずに血液細胞が異常に増加する疾患で、小児では慢性骨髄性白血病(CML:chronic myeloid leukemia)を認めます。造血幹細胞レベルの細胞に9番と22番の染色体転座が起こり、フィラデルフィア染色体を形成することで発症します。無治療では慢性期から移行期、急性転化期へ進行して予後不良となります。慢性期に対する標準治療としてはチロシンキナーゼ阻害薬であるイマチニブの内服を行い、抵抗性を示す場合に他のチロシンキナーゼ阻害薬などへの変更や造血幹細胞移植を選択しています。

骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍(MDS/MPN)

MDSとMPNの特徴を併せ持ち、小児では若年性骨髄単球性白血病(JMML:juvenile myelomonocytic leukemia)と慢性骨髄単球性白血病(CMML:chronic myelomonocytic leukemia)を認めます。
JMMLは乳幼児に好発し、白血球数の増加と肝脾腫を認め、80%以上の患者さんに特定の遺伝子異常が検出されます。臨床経過としては、安定期の後に急性骨髄性白血病に移行するもの、骨髄で芽球が増加して急性転化するもの、白血球数が極端に増加して臓器浸潤を呈するものの3通りがあります。白血球数が増加して制御困難な場合には化学療法を行いますが、根治療法としてすべての患者さんに造血幹細胞移植が必要となります。

一過性骨髄異常増殖症(TAM:transient abnormal myelopoiesis)

本症はダウン症候群の患者さんに合併し、末梢血で芽球が増加して、形態学的には急性巨核芽球性白血病に類似した特徴を示します。多くは生後3週までに診断されて、生後3か月までに自然退縮するため無治療で経過観察します。しかし、芽球の増加および臓器浸潤による早期死亡が約20%を占めるため、化学療法を必要とする場合があります。また、約20%が急性巨核芽球性白血病へ移行するため定期的に血液検査を行います。

その他の血液良性疾患

赤血球系:鉄欠乏性貧血、自己免疫性溶血性貧血、巨赤芽球性貧血、先天性赤芽球癆遺伝性球状赤血球症、サラセミア、など
白血球系:慢性良性好中球減少症、重度先天性好中球減少症、など
血小板系:免疫性血小板減少性紫斑病、先天性無巨核球性血小板減少症、など
凝固線溶系:血友病、von Willebrand病、など

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